ニット素材の中でも有名なウールとカシミヤ。セーターやマフラーを買おうと思った時に、ウールとカシミヤどちらにしようか悩んだことがある方は多いのではないでしょうか?
ここではウールとカシミヤの違いを比較して紹介いたします。
ウールは人にとって最も身近な家畜の羊から採れる素材です。
世界各地で飼育されている羊は、品質改良が重ねられ現在その品種は3,000種ほど。コットンに次いで大量に生産、消費されている天然繊維です。
繊維が細い高級品種のウールは高価ですが、大量生産されているウールニットはお手頃価格で手に入る身近なニットアイテムです。
それに対して、カシミヤは高地の厳しい地形と気候の中で育てられたカシミヤ山羊から採れる素材です。
生産地が限られているだけでなく、収穫のさいは羊のようにバリカンで一気に刈るわけにはいかず、時間をかけて櫛ですいて繊維の細い産毛を集めなければいけません。
手間暇かけて一頭から採れる量は150〜200グラムと少ない希少価値の高い天然繊維です。
当然値段も高価になりますが、カシミヤの中でもランクがあり、お値段も品質によって変わります。
ウールとカシミヤのセーターを見比べるとどちらもふんわりと柔らかくて暖かそうですが、着てみるとカシミヤの方が格段に暖かいと感じます。
同じ動物性天然繊維でも暖かさに差が出るのはどうしてでしょうか?
まず、暖かさを保つには「冷たい外気が肌に触れないこと」と「体温を外に逃がさないこと」が重要です。
この2点を叶えるために大きな働きをしているのが、実は「空気」なんです。
動いた空気が肌に触れると寒く感じますが、逆に動かずにこもった空気は断熱効果が高まり、暖かさ感じます。
ウールとカシミヤの繊維を拡大して見ると、チリチリと縮れていて、縮れた繊維が複雑に絡み合っているため、空気が動かずにこもり、暖かさを保っています。
繊維が細いほど空気をたくさん抱き込むことができるので、暖かさも増します。
一般的なウールの繊維の太さは19〜24ミクロンですが、カシミヤの繊維の太さは14〜16ミクロンと細いので、ウールとカシミヤを比べるとカシミヤの方が、柔らかくて細い繊維が空気をたくさん蓄えてくれるのでとても暖かいです。
高級なウールと最上級のカシミヤを使ったニットアイテムを厳選してご紹介します。