羊から採れるニット素材をウールと言います。
ウールは全世界で生産されるすべての繊維の2%を占めており、数あるニット素材の中で最も生産・消費されているニット素材です。
現在羊の種類は3,000余種と言われていますが、羊の種類によって毛質が異なり、メリノ種の羊からとれるメリノウールがウールの中でも最高級とされています。
一口にウールと言っても羊の種類によって風合いが異なり、セーターやマフラーなどファッションアイテムに使われるウールもあれば、カーペットや腰掛けなど生活雑貨に使われるウールもあります。
また、繊維の細さによってランク分けもされています。
ウールの繊維の太さは、16.0ミクロン~40ミクロンまでで、羊の種類や毛の生えている場所によって異なります。
一般的なメリノウールは、23ミクロンです。高級ニットに使われるウールは19.5ミクロンと言われています。
よくウールはチクチク感があって苦手という声を聞きますが、チクチクするのはウールだからではなく、繊維の太さが影響しています。ウールに限らず麻やアクリルでも、太い繊維が入っていると、チクチク感を感じやすくなります。
着用感には個人差がありますが、30ミクロンより太い繊維が5%以上含まれているとチクチク感が発生しやすくなると言われています。
チクチクしないニットは、繊維の細い上質なウールで作られており、お値段も高くなりますが、敏感肌の方は繊維の細さも意識して選ばれることをおすすめします。